はじめに
こんにちは!
ぶいこんです!
以前の記事では、男子校の種類について解説しました!
この記事は初動のアクセスが良く、多くの人に読んでいただけたようで嬉しかったです!
今回は、実際に僕自身が卒業した「中高一貫校の男子校」について解説していきたいと思います!
中高一貫男子校の環境
基本的には、大学進学を目的とした進学校がほとんどです。
そしてかなーり「クセが強い」です笑
以前の記事でも紹介したように、全国的に珍しい中高一貫の男子校ですが、人口の多い東京都、神奈川県、そして意外にも兵庫県に数多く分布しています。
高校野球の超強豪、報徳学園も実は中高一貫の男子校なんですよ!
ただ、近年は少子高齢化が進み、そもそも子供の数が減っているので、それなりの進学実績を出せる高校でなければ男子校の制度を維持するのも難しくなってきています。
もどかしい世の中になってきたモノです…
併設型中高一貫と完全中高一貫
以前のブログでも紹介した通り、高校からの生徒募集を行う中高一貫校と行わない中高一貫校の2種類が存在しています!
一般的には、
前者が併設型中高一貫校
後者が完全中高一貫校
と区別されています!
併設型中高一貫校としては、
筑波大学附属駒場高校
開成高校
などがあります。
対して完全一貫校には、
麻布高校
武蔵高校
駒場東邦高校
浅野高校
聖光学院高校
栄光学園高校
などがあります!
ご覧の通り、中学入試の難易度が高い上位校になるほど、完全中高一貫校は増える傾向があります!
特に浅野・聖光学院・栄光学園の「神奈川御三家」は、揃って完全中高一貫校です。
これにはちゃんとした理由があります。
というのも、すでに十分な実績がある伝統校は、わざわざ高校入試で生徒を集めなくとも、中学入試だけで頭の良い生徒を集められるからです。
後で説明しますが、実は中高一貫校では高校入学組を入れない方が効率がいいです。
にも関わらず、高校入試を行っている中高一貫校にはれっきとした思惑があります!
それは、公立の最上位校に不合格になった優秀な学生を入学させたいんです!
というのも、高校入試を実施している学校の大半は中堅校なので、中学入学組だけで旧帝大や早慶の実績が稼げるかというと、正直難しい一面があります。
なので、高校入試を行うことで公立トップ校の滑り止めとして受験してもらい、あわよくば入学してもらおう!という思惑があるんですね笑
しかし、ある程度難関大学の実績が確保でき、中学入試の難易度が上がってくると、それに応じて学力が高い生徒が入学してきてくれるため、高校入学者を無理して入学させる必要がなくなってきます。
この理由から、ある程度の実績を出した途端、高校入試を廃止する学校が今、増えてるんです!
実際、2021年度から東京の本郷高校が高校募集を停止します!
今後も高校入試を廃止し、完全中高一貫に切り替える高校がどんどん増えてくると思います!
ちなみに僕の母校はまだまだ高校募集があります笑
後輩にはもっと頑張ってほしいですねぇ笑
中高一貫男子校のメリット
中高一貫男子校のメリットは
「6年間を使って教育できる」
これに尽きます。
では具体的にどんなメリットが存在しているのか。
早速紹介していきます!
中高一貫男子校のメリット
・学習範囲が高校2年生までに修了する
・同級生や教師が6年間変わらない
・部活も中高一貫
まず一つ目の「学習範囲が高校2年生までに修了する」について解説します!
これは要するに、学習指導要領をどんどん前倒しに進めることで、「中学3年分+高校3年分の学習範囲を高校2年生までの5年間で終わらせてしまう」ということです。
中高一貫校の強みはまさにここであり、大半の中高一貫校でこの指導法がなされていると思います。
高校2年までに学習範囲が終えることで、残った高校3年生の間は基本的に自分が受験で使う教科しか勉強しなくて良くなります!
僕は私立文系だったので、高3時は理系科目や世界史は一切授業がありませんでした!
かなり楽でした!笑
高校三年生になると、学校の授業も大学の過去問演習などがほとんどだったので、要するに高校3年の1年間はフルで受験勉強に費やせるわけです!
これはすごいことです!
僕のいとこは普通の県立高校に通っていたのですが、彼女は私立文系だったにも関わらず高校3年生まで数学など理数科目を学校でやらざるをえず、時間を奪われてかなり苦労していました。
もちろん公立校を悪くいうつもりは全くありませんが、僕だったら、

なんで必要ない教科をやらなきゃいけないんだ!
と、正直耐えられなかったと思います笑
それに比べると中高一貫は非常に魅力的な環境でした!
加えて、先ほど併設型中高一貫校と完全中高一貫校について説明した際に「高校入学組を入れないほうが効率がいい」と書いた理由が、実はここに関係しています!
というのも、併設型中高一貫校では、高校入学時点で中学入学組と高校入学組の間に既習範囲の差が存在してしまうんです!
中高一貫校では程度の差こそあれ、中学3年の時点ではすでに高校範囲に入っている学校がほとんどです。
対して高校入学組は地元の公立中学を卒業しているので、どんなに優秀な生徒であろうとも、既習範囲はあくまで中学範囲のみです。
なので、少なくとも高校1年の1年間は両者を別々に教育し、高校入学組を中学入学組に追い付かせなけなければいけません。
当たり前ですが中学入学組は待ってくれず、どんどん授業が進んでいくので、高校入学組の授業スピードはそれに応じてかなり速くなります。
こうして帳尻合わせに非常に苦労するため、先述したように、高校入試を廃止する学校が増えるというわけです!
次に2つ目の「同級生や教師が6年間変わらない」について解説します!
中高一貫校では基本、中学一年生から高校三年生まで生徒が皆そのまま持ち上がります(もちろんクラス替えはありますが)
こうして中高という多感な時期をずっと一緒に過ごすので、できた友達とはかなり仲良くなります!
特に部活のメンバーは、クラスや文理で関係なく一緒にいることになるので、マジで仲良くなれます!
しかも男子校には女子がいません。だから、友達に変に見栄を張ったりしなくてもいいんです。
男子校だからこそ、ありのままの自分で友達と打ち解けあえます。
このおかげで、男子校では一生モノの友達ができると言っても本当に過言ではありません!
僕も正直、大学に入った今でも高校の友達と連絡を取り合うことの方が多いです!(これはこれで良くないのかもしれませんが…笑)
加えて、担任教師も基本的に中一から高三まで持ち上がります!
中一から一緒で、気心が知れた先生たちが高三の受験期も指導してくれるので、メンタル的にもずっと楽だと思います!
特に先生方に関しては中一のチンパンジーみたいな頃から世話になってる方たちなので、本当に頭が上がりません笑
中高一貫の男子校の居心地の良さに関してはマジで快適なので、正直今でも戻りたいと思ってしまいますね笑
最後は3つ目の「部活でも中高一貫」です!
文化部などの人数が少ない部活動では、中高合わせて活動をすることで十分な人数を確保することができます。
なので、よっぽどのことがない限り「部員数が少ない」などの理由で廃部になることがなく、幅広く文化部を設置することが可能です!
一方、運動部では高校を見据えた育成が可能です。
中高一貫校の場合、中学の部活は極論「勝てなくてもいい」んです。
もちろん勝てるに越したことはないんですが笑
どういうことかというと、中高一貫校では中学生に対して特に育成を意識した指導がなされます。
少しスポーツ科学的な話になってしまいますが、肺活量などが一番成長するのは中学生年代までと言われています。
なので、母校の野球部やサッカー部では中学のうちに走り込みをさせ、高校では技術習得メインの練習が行われていました。
要するに、中学時代の方が部活がキツイんですよね笑
僕自身、今振り返ると、これは非常に理にかなっていたと感じます。
というのも、中高一貫校の男子校には進学校が多いので、高校に入っても練習時間が6時くらいまでであることが多いです!
なので、練習時間が圧倒的に足りません!
しかし、中学のうちにしっかりと鍛えられているおかげで、高校では短い練習時間でも良い記録を残す学校が多いです!
中学年代でしっかり体力トレーニングをしておくことで、高校生になった時に体力トレーニングにさほど時間を割かなくても結果につながりやすいんです!
実際、「弱くても勝てます」で一躍有名になった開成高校の野球部はもちろん、伝統ある暁星高校のサッカー部や本郷高校のラグビー部などは度々全国大会に迫るなど好記録を残しています!
中高一貫の男子校はガリ勉に見えて、実は意外と武闘派だったりするので要チェックですよ!笑
中高一貫男子校のデメリット
さて、ここまで中高一貫男子校のいいところばかりを語ってきましたが、もちろん悪いところもあります笑
僕は皆さんに男子校の全てを知ってもらうためにも、あえて男子校の悪いところも隠さず語りたいと思います!
僕自身、男子校で6年も過ごしたので、悪いところは一番わかっているつもりです笑
早速みていきましょう!
中高一貫男子校のデメリット
・彼女ができない
・6年間メンバーが変わらない
・社会の常識を忘れる
それでは、1つ目の「彼女ができない」から解説していきますが、これは文字通りです笑
マジで彼女はできません。
もちろん絶対できないわけではなく、在学中に彼女ができるようなヤツもいるんですが、これは「偏差値50の高校から東大に合格する」くらいの難易度だと思います笑
中高一貫校の男子校生に彼女ができない理由は、ほぼほぼ「出会いがないから」です。
外界と触れる機会がマジで文化祭くらいしかないんですよね笑
仮に出会いがあったところで、男子校生の対女子コミュ力は年々下がっていくので、まともに話せなくてジ・エンドというワケです涙
このように出会いがないので、僕の同級生で彼女がいた連中は、大概がTwitterで出会い厨をしてました笑(当時まだInstagramがそんなに流行ってなかったので)
要するに、よほどの行動力と生まれ持った陽キャ成分が必要ですね笑
次に「6年間メンバーが変わらない」について解説します。
皆さん、「あれ? さっきメリットで挙げてなかった?」って思いましたよね?
これは「メリットにもなるしデメリットにもなる」ということです。要するに諸刃の剣ですね。
中高一貫の男子校は、もちろん6年間通い続けなければいけないので、学校の雰囲気が合えば天国なのですが、逆に合わないと地獄です。
特に男子校は学校によって気風が様々で、麻布高校のようにめちゃくちゃ自由な学校もあれば、巣鴨高校のように軍隊バリの硬派教育をしている学校もあります。
そして在籍している生徒の気風も、基本は学校自体の気風に引っ張られがちです。
「クラスに嫌な奴がいた」くらいならば、1年間耐えてクラス替えを待てばなんとかなるかも知れませんが、生徒全体の気風となるとクラス替えをしたところでどうにもなりません。
当然生徒もそれは分かって入学してくるのですが、やはり小学六年生では自分がどんな性格かというのも、なかなか分からないと思います。
そんな状況で自分の性格と合わない学校に入ったり、自分と合わない気性の同級生に囲まれてしまうと正直辛いと思います。
ただ、こればかりは入ってみないと分からないので、あえて最初からクセが強そうな学校は避けたり、可能なら学校説明会に何度も足を運んでその学校の風土を自分の目で確かめてみてほしいですね!(ただ、このコロナ禍で学校説明会が相次いで中止やオンライン化されてしまっていますが…)
さあ、最後は3つ目の「社会の常識を忘れる」です!
これまでも何度も言ってますが、中高一貫の男子校はマジでチンパンジーの巣窟みたいな環境です笑
男子校では6年かけて人間からチンパンジーに改造されます。
具体的にどうなるかというと、自分の好きなこと、興味のあることしか知らない超オタク的人間になります。
特に男子校でオタクやってると、ほんとに視野が狭くなるんです。
流行りの歌手とか、知らなくてもアニメとかの話題でクラスでやってけちゃうんで笑
実際、僕も大学入るまで、ヒゲダンとかJPOP全く知らなかったんですよ笑
なんなら小学生の時よく聴いてたミスチルで止まってました。
なので大学に入ってから流行を全然知らなくて、「マジっ⁉︎」ってドン引かれたりします。
これは結構心にキます笑
どうしてこうなるかというと、女子がいないので気を遣わなくてよくなる、これが大本の原因だと思います。
男子校は男だらけなので、わざわざ流行りに合わせようとしなくても、自分と感性が似た友達が見つかっちゃいます。
なので、自分が好きなもの(以前の記事で紹介したように、趣味に限らず勉強も)ばかり見ていても違和感を覚えずに過ごせちゃうんですよね。
なんなら、「みんなもこれ好きなんじゃね?」という錯覚まで覚えだします。
自分が見ている世界が全てだと思い込んでしまうってことですね。
しかも先生たちも男子校出身者が多いので、特にこのことを咎めてくれないんです笑
なんなら「お前らどんどんやれ!」みたいな感じで生徒に好き勝手やらせるので、さらに悪化します笑
まあ、これもやっぱりめちゃくちゃ楽しかったです。大学入っちゃうと、こうもいかないので。
今では戻りたくもある思い出です笑
最後に
いかがでしたでしょうか!
今回は中高一貫の男子校というかなりニッチな話題を扱ってみました!
中高一貫の男子校がいかにクセが強いかが伝わったと思います!笑
中高一貫の男子校はご覧いただいた通り、かなりクセは強いですが、それでいてメリットもたくさんあります。
特に、高校2年までに高校の全範囲を終わらせることができるというのは、今でも中高一貫校の数多くが東大合格者ランキングに名を連ねている大きな所以だと思います。
こればかりは県立校にはマネできない仕組みですから!
さて、今後も僕は自分が過ごした男子校について皆さんに知ってもらうべく、さまざま紹介していきたいと思います!
男子校について知りたいことなどございましたら、どしどしコメントしていただければ嬉しいです!
今後の記事の参考にさせていただきます!
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それでは!
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