はじめに
こんにちは、ぶいこん(@VKON_BLOG)です!
さて、今回も男子校で6年を過ごし、男子校に精通した私、プロ男子校生が男子校について解説します。
以前、男子校がどんな場所かについて解説したブログがあるので、こちらもぜひご覧ください!
さて、男子校と言えば生徒全員が男子の学校を指すわけですが、その男子校の中にも実はさまざま種類があります。
今回はプロ男子校生の私、ぶいこんが男子校の種類について解説します!
男子校にも色々ある! 男子校の種類
まず、男子校は大きく三つの種類に分けられます。
その種類は以下の通りです!
1:高校のみ型
2:中高一貫型
3:大学付属型
少々ざっくりとし過ぎている感はありますが、大方こんな感じです。
それでは早速解説していきます!
高校のみ
まずは1の高校のみ型です!
これはその名の通り、付属中学を設置しない高校のみの男子校となっています!
つまり男子校在籍は3年間です!
この高校のみ型は、大きく私立と公立に分かれます。
もちろん、それぞれ解説します!
まず私立の場合は、スポーツ推薦などで有力選手を集めるスポーツの強豪校が目立ちます。
そしてこのタイプの男子校はそんなに数がありません。
というのも、男子校に限らず私立学校は付属中学も設置した方が効率がいいからです。
なので、募集人数が圧倒的に「高校入学者>中学入学者」の場合でも、付属中学は一応設置されてる場合が多いです。
この場合は、普通科が中高一貫コース(6年間)と高校コース(3年間)と分けられて、中学からの内部進学生は実質特進コース扱いを受けます。
そして両者の生徒は絶対に同じクラスにはならないケースが多いと思います。
また、高校ではスポーツ推薦入試を行う学校も目立ちます。
ラグビーとサッカーの名門、東福岡高校と東福岡自彊感中学がその一例ですね。
要するにちょっと汚い話ですが、中学入学組に進学実績を稼いでもらい、同時にスポーツを通じて学校の名前を全国に売る
(甲子園や高校サッカーの全国選手権に出場すれば、学校の名前がテレビで放送されて、いい宣伝になります!)
そうすることで効率的に生徒を集められるというわけです。
そういった事情で、高校のみの私立男子校というのは全国でも数少ないレアケースとなっています。
まあ、これは共学の大阪桐蔭高校もやっていることなので、男子校に限った話ではないかもしれませんが。
ちなみに2ちゃんねるで話題になった凄い名前の高校、聖母の騎士高校も高校のみの男子校だそうです。
高校のみ私立男子校の例
○高校のみ設置の私立男子校の一例
川越東高校(埼玉県)
保善高校(東京都)
正則学園高校(東京都)
興國高校(大阪府)
関西高校(岡山県)
聖母の騎士高校(長崎県)
など
一方の公立男子校は、戦前の旧制中学の流れを汲む高校がそのほとんどです。
戦前の旧制中学は男子校だったので、その後継となった新制高校も必然的に男子校の制度を受け継いだんですね。
なので、1950年代は全国にたくさんの公立男子校がありました。
その一方で、公立男子校は男女共同社会構築の潮流には逆えず、やはり共学化が進められています。
近年では、2007年に宮城県で仙台第二高校などの伝統校が共学化されました。
この時の宮城県民の共学化への反対は根強く、特に仙台第二高校や仙台第一高校の伝統校の共学化に関しては反対デモも行われたので、記憶にある人もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただ、やっぱり共学化の錦の御旗には勝てませんね…
両校ともなす術なく共学化されてしまいました。
そういった流れもあり、現在旧制中学の流れを汲んだ公立の男子校は埼玉・群馬・栃木の三県にしかありません。
高校生クイズの強豪校、埼玉県立浦和高校はその一例ですね!
浦和高校、通称浦高は今でも全国有数の進学校として有名です!
高校のみ公立男子校の例
○公立男子校
埼玉県立浦和高校など、埼玉の一部県立高校
群馬県立高崎高校など、群馬県の一部県立高校
栃木県立栃木高校など、栃木県の一部県立高校
中高一貫型
さて、2つ目の中高一貫型ですが、ここは中学3年間と高校3年間の合計6年間を前提とした教育が行われている場所です。
中高一貫という特色のおかげで学習指導要領の前倒しが可能なので、中学三年生でも高校範囲の勉強に入ったりすることが全然あります。
というかほとんどです。
これには高校二年生までに高校の学習範囲を終わらせることで、高校三年生の1年間を丸ごと受験勉強に使えるという旨味があります。
これは公立高校ではまずあり得ません。
このことから分かるように、大学進学を目的とした学校が多いですね。
実際に開成高校や灘高校など、俗に言われる名門校はこの形態であることが多いです。
ここに入学すると、中学からの6年間を男子のみで過ごすことになります。
なので、世間一般でいう男子校のイメージはこの学校が一番当てはまると思います。
いわゆる、「くさそう」「頭がおかしい」「オタクが多い」などの負のイメージです。
そしてそれは事実です。中高一貫の男子校に通う生徒の約7割はチンパンジーです。
残りの2割はかろうじて日本語が話せる猿人類です(1割がまともな人間)
なので男子校の汚名のほとんど全て背負っているのはこの中高一貫型だといっても過言ではありません。
なんたって、男だけで6年間過ごすんですから、気が狂います。
ただし、この中高一貫型の中でも、さらに高校から生徒の募集を行う学校と行わない学校に別れます。
東京男子御三家を例に挙げると、開成高校が高校募集アリなのに対し、麻布高校と武蔵高校は高校募集が無い完全中高一貫校です。
ただ、完全中高一貫の方が頭がいいイメージがありますね(開成は別格)
この理由は頭の良い学校は中学入試だけで十分素質のある生徒を集められるから高校入試を廃止する傾向があるからだと思います。
ちなみに僕の母校は高校募集はありました。
中高一貫進学校型の例
○男子私立御三家(東京)
開成中学校・高校
麻布中学校・高校
武蔵中学校・高校
○神奈川私立御三家
栄光学園中学校・高校
聖光学院中学校・高校
浅野中学校・高校
○関西の名門私立男子校
灘中学校・高校(兵庫県)
西大和学園中学校・高校(奈良県)
東大寺学園中学校・高校(奈良県)
甲陽学院中学校・高校(兵庫県)
○その他
筑波大学附属駒場中学校・高校(国立・東京都)
海陽中等教育学校(私立・愛知県)
ラ・サール中学校・高校(私立・鹿児島県)
函館ラ・サール中学校・高校(私立・北海道)
名高い名門校ばかりですね〜
僕も開成・灘・筑駒みたいな東大を狙う進学校へ行ってみたかったものです。
大学付属型
さて、男子校の三つ目の形態に相当するのが大学付属型です。これには大学への内部進学を前提とした教育を行う学校が該当します。
多くの大学付属校が大学受験に縛られない教育を武器にしていて、高校生の頃から第二外国語があったり、大学レベルの授業の内容を扱ったりします。
なので外部から一般入試で大学に入ると、周りの内部生がやたらフランス語やドイツ語が得意でびっくりします。
僕も慶應義塾高校(以下塾高)出身者から

1年前期のフランス語は高校でやったことある範囲だ!
と言われたときは驚きました。
そして殺意を覚えました(筆者はフランス語を落第、再履修)
大学付属高には高校3年時に卒業研究がある学校が多いのも特徴です。
とはいっても大学ほど本格的ではなく、アンケートを取ったりしてそれをまとめる形態が多いみたいです。
僕もたまに内部生の同級生から「後輩の卒研に付き合ってくれ」というメッセージと共に謎のアンケートが送りつけられてくることがあります。
こういった教育の影響で、意識が高めの人材が多めに生み出されている印象もありますかね。
僕は法学部生なのですが、実際、周りの内部生には法曹志望の人が多い気がします。
その一方で付属高は赤点の基準が高く、大学と同じ60点とされている学校も多いです。
これは早稲田大学が付属の早稲田大学高等学院を大学の教育課程の一部(戦前の大学予備課程)であるとみなしているように、
大学側が

付属学校はあくまで大学教育の一部である
と設定しているからだと思われます。
そのため、勉強しないと割と普通に留年します。
慶應でも、入学後に高校時代に留年を経験した内部生に会うことがまあまああります。
また、進学先の学部や学科は、高校時代の成績で決まる学校がほとんどです。
慶應では成績上位者は法学部や理工学部に集まります。
また、超がつく秀才は医学部で、あまり頭の良くない人は商学部にたまります。
このように、慶應の内部生事情については面白いエピソードもたくさんあるので、また今度書こうと思います笑
大学の付属高校には一般入試の他にも、自己推薦入試など多様な入試があります。
なので、なんとしても大学受験を回避したい人であれば、大学付属校に入ってしまうことを強くオススメします。
大学付属型の例
早稲田大学
・早稲田大学高等学院・中等部
・早稲田中学校・高校
慶應義塾大学
・慶應義塾高校(通称塾高)
・慶應義塾志木高校
・慶應義塾普通部(中学校)
明治大学
・明治大学付属中野中学校・高校
立教大学
・立教池袋中学校・高校
・立教新座中学校・高校
学習院大学
・学習院中学校・高校
東北学院大学
・東北学院中学校・高校(2022年度から共学化予定)
大多数の学校が中高一貫の形をとっていますが、その募集人数は「高校入学組>中学入学組」であるケースが多いので、
純粋な中高一貫教育とは呼べない側面が強いです。
僕が通っている慶應には附属校に中高一貫の男子校がありませんが、男子校の慶應普通部から男子校の塾高or慶應志木高校へ進学すると、6年間男子校になります(慶應中等部は共学)
実はここ数年、各私大は付属校の共学化を推し進めています。
実際に、ここ数年の間に
早稲田大学本庄高等学院
法政大学付属法政第二中学校・高校
明治大学付属明治中学校・高校
などの付属高が共学化してしまいました。
大学付属の共学化推進には実は理由があり、
これには、「男子よりも女子の方が高校時代の学業成績が優秀である」という非常に残酷なデータによる裏付けがあるそうです。
加えて女子学生の親御さんは安全志向が強く、進学校よりも大学付属に入れたがる傾向が強いのです。
その傾向を利用して、各大学は付属校を通じた優秀な女子学生の青田買いを目論んでいるわけです。
なので、今後も大学附属の共学化はどんどん続くと思います。
男子校出身者としては悲しい限りです。
最後に
さて、ここまで男子校の種類について説明してきましたがいかがだったでしょうか。
この記事を通じて、男子校について興味を持っていただけたら幸いです。
特に中学受験を控えた方々には中高一貫型をオススメします笑
生徒はチンパンジーと書きましたが、だからこそ他では味わえない楽しい学生生活が送れますし、なんだかんだで心身ともに成長できる環境です。
ぜひ、受験の方をお考えください!
次回はそんな中高一貫男子校について書こうと思います!
乞うご期待!
最後に、この記事が面白いと感じた方は、ぜひ記事の共有をよろしくお願いします!
また、TwitterとInstagramのフォローもぜひお願いします!
それでは、また!
コメント